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イチゴについて

イチゴの間違い探し

イチゴはとっても柔らかい果物です。輸送には向いていません。リンゴみたいに、みかんみたいに、スイカみたいに固い皮があったらどんなに良いだろうかと思います。そんなイチゴの弱点を克服するために、先人たちがあみだした作戦があります。「イチゴを食べるときは練乳をかけて食べる。」苦肉の策です。この作戦のおかげで、イチゴを遠くまで輸送できるようになりました。しかし、同時に失ったものもありました。それは・・・「味」です。イチゴは、品種により味や香りが大きく異なります。輸送するため、まだ真っ赤に完熟していない、少し白いイチゴを早採りします。そして、「味」が乗っていない、酸っぱいイチゴが出来上がったのです。ちなみに、まだ白い色で収穫しても少しずつ赤くなります。イチゴは、恥ずかしがり屋さんかもしれません。

さわこ苺農園では、本当は甘くてすっごく美味しいイチゴを、本来の品種特性が出る前に出荷するってどうなのだろう?と疑問に思いました。

—— 本当においしいイチゴをつくりたい ——

こうして、私たちの完熟イチゴ生活が始まりました。

畑には、かおり野、紅ほっぺ、よつぼし、かんな姫を植えています。これまで、やよい姫、白いちごなども植えていました。これからも、少しずつ色々な品種にチャレンジしていくつもりです。

 

 かおり野

11月頃から味わえる、酸味が少なくて、甘みの強いイチゴです。たくさん実がなります。イチゴのハウスを開けた瞬間、かおり野のいい香りがします。さわこ苺農園では、小さなお子さんやお年寄りに人気のイチゴとなっています。とっても美味しいイチゴですが、ジューシーでやわらかい所が輸送に向いていません。ちなみに果肉は白色です。3月から5月頃にかけてさわやかな甘みのイチゴに変身します。水や温度などの影響で、「白ロウ果」が発生するため、育てるのが少し難しいです。

 

 紅ほっぺ

12月頃から味わえる、甘酸っぱくてコクがあるイチゴです。実のつき方に山と谷があるので、食べたいときは狙い撃ちが必要です。酸味と甘みのバランスが良いと言われています。酸っぱいのが好きな大人の女性に大人気です。かおり野にくらべて少し果皮が固いイチゴです。ちなみに果肉は赤色です。3月から5月頃にかけて甘さより酸味がつよいイチゴに変身します。紅ほっぺの赤色と、かおり野の甘みをまぜると、美味しいジャムやアイスクリームが出来上がります。

 

 よつぼし

四季成りイチゴなので、植え方を工夫したら1年通して実が出来ます。紅ほっぺより甘酸っぱいイチゴです。小さめの実がたくさん採れます。生クリームに負けない濃厚な味わいがあり、乳製品との相性が抜群です。よつぼし単体でジャムを作ると、強烈な酸味とうま味が口の中を走り回ります。さわこ苺農園のイチゴの中で、最も加工に向いている品種だと思います。ちなみに果肉は赤色です。1年を通して味わいに大きな変化はありません。

 

 かんな姫

10月上旬から味わえる、酸味も甘みもすっきりとしたイチゴです。いい香りのする小さめの実がたくさん採れます。現在育てている4品種の中では、一番果皮が固いイチゴです。ちなみに果肉は赤色です。令和6年(2024年)から育て始めたので、まだまだ分からないことだらけです。

 

 やよい姫

12月から1月の間に初めて味わえる、大きくてすごく甘いイチゴです。果肉が固くて歯ごたえがあるのが特徴で、パイナップルを思わせる香りがします。生食すると食べ応えがあり、ものすごく期待しました。しかし、さわこ苺農園の土耕栽培には向いていない苺のようで、7割が「白ロウ果」になってしまいました。2年間一緒に暮らしましたが、上手に育てることが出来ませんでした。イチゴをもっと上手に育てられるようになったら、もう一度植えたいイチゴです。

 

 白いちご(AE)

白いちごです。小さな実がたくさん出来ました。摘果をすると、大きな実が出来ました。収穫できる実の数はそんなに多くはありませんでしたが、甘くておいしいイチゴでした。一番難しかったのが、収穫時期の見極め。早いと甘くなくて、遅いと柔らかすぎる。太陽の光をさんさんと浴びると・・・ちょっと黄色くくすんでしまう。農園の最初のころに育てたイチゴです。このイチゴも、もう一度植えたいイチゴです。