収穫のある日は、イチゴの糖度を測定しています。大きさや、季節による糖度の変化を目で見える形にしたいと思いました。いままで、食べて美味しいと思うことは当然でしたが、数値が出ることでより変化を感じることが出来ました。
春になって、4LのイチゴよりもLとかのイチゴの方が糖度が高い測定結果が出るようになってきました。今日は時間があったので、イチゴの先端をしぼって、屈折糖度計でも測定をしてみました。測定には、出荷できない悪くなった部分のあるイチゴを用いました。
4L大のイチゴ 非破壊糖度 12.6 屈折糖度 11.2
L大のイチゴ 非破壊糖度 18.3 屈折糖度 16.3
非破壊糖度と屈折糖度では若干差がありますが、非破壊糖度は平均値のような値です。屈折糖度は屈折率からの糖度です。正確さは異なりますが、最近感じていた違和感は、現実として存在するようです。これまで、イチゴは大きい方が美味しい果物だと思っていましたが、間違いだったかもしれません。今のところ正しいのは、冬は大きい方がイチゴは美味しいです。春先は、小さいイチゴの方が甘くて美味しいです。かも知れません。これからも、糖度を測ってこの後の変化を調査してみたいと思います。
今日収穫したイチゴ(かおり野)の糖度を測定しました。

4Lの大きさ(約45g)のイチゴの糖度は13.7くらいでした。

3Lの大きさ(約35g)のイチゴの糖度は16.8くらいでした。

2Lの大きさ(約25g)のイチゴの糖度は16.0くらいでした。

Lの大きさ(約20g)のイチゴの糖度は19.7くらいでした。
温度が高くなって、赤く熟すのが早くなったので、毎日全ハウスを採ることになりました。今日は、土日のいちご狩りのお客様の為に少し控えめの収穫です。1棟目と3棟目は畑が乾燥していたのですが、いちご狩りを控えているので潅水を行いませんでした。日中ハウサイドを開放している影響やイチゴが成長する影響で、畑が乾燥するスピードが速くなりました。潅水する時は、PSBやヤクルト、えひめAIなどを混ぜています。店頭に並べることを考えると、棚持ちが悪くなってくる季節に突入です。棚持ちじゃなくて美味しさで評価して欲しいです。でも、ダメですね。市場やスーパーは美味しさより棚持ち優先です。。。 でもでも、イチゴ狩りをメインに考えると、いい完熟具合で甘いしいい香りもするし最高です。たくさん食べてください!
寒いときは、熟すまで(赤くなるまで)に時間がかかります。寒いときは花見て40日、暖かいときは花見て20日と言われます。花が咲いて、真っ赤に熟すまでの時間が2倍違います。光合成のスピードも違うので正確に測ることは出来ませんが、じっくり熟した方が甘く仕上がります。今は春の暖かさで、熟すまでの時間が早くなっています。また、イチゴの株が大きくなろうとして、糖度が下がりやすい季節です。最近の糖度測定では、4Lとか3Lとか大きい規格のイチゴの糖度が下がっていて、2LやLなどの小さいイチゴの糖度は高いみたいです。今日、屈折糖度計を用いて追加検査をして新事実を発見しました!(先輩農家さんではご存じの農家さんも沢山いるかもしれませんが。。。 ) 寒いときは、大きいイチゴの方が甘い傾向でしたが、春は違うみたいです。
皆さん、美味しいから買ってみてください!安来駅売店「観光交流プラザ売店」(リンク)で販売しています。冷蔵庫に陳列されています。

安来駅には2Lくらいの大きさのイチゴが並んでいます。イチゴは個体差の大きい果物です。美味しそうに見えるイチゴを測定して、美味しそうに見えるイチゴを販売していますが、全部同じ糖度ではないと思います。ご了承ください。
最低気温も少しずつ高くなってきました。日中のビニールハウスは初夏の温度になります。今夜は内張をしていません。日中もしっかり換気が出来ています。換気を行うようになって、イチゴの株は蒸散により水分を放出するようになったみたいです。畑の水分量がどんどん減っていきます。潅水のし過ぎは糖度低下を招きます。乾燥気味を保ちながら上手に調整していきたいと思っています。病気は、これからの季節はうどん粉病がはやる季節です。農薬以外を使って、頑張って予防していこうと思っています。地温も上昇してきて、芯葉が動いています。大きくて新しい葉っぱが増えてきます。イチゴが一年間で一番たくさん実をつけるシーズン到来です。
さわこ苺農園では、美味しいイチゴをつくっています。ぜひ、一度ご賞味ください。
糖度測定について
糖度計は、イチゴを潰して糖度を測定するタイプとイチゴに傷をつけないで測定できるタイプを使用しています。イチゴを傷つけないで測定するタイプは誤差が大きくて低い測定値がたくさん出ます。イチゴを潰すタイプは、測定値はブレませんが販売できなくなります。そこで、双方の測定値を補正して参考としています。非破壊タイプで最高糖度の測定時に、潰して測った糖度と測定値が同じになることが多い傾向でした。また、測定する場所についてはイチゴの先端部分としています。可食部全体でみると、イチゴのヘタの部分は糖度が低くなります。イチゴが熟すにつれて先端の糖度が上昇します。さわこ苺農園では、完熟で収穫して完熟度合いを糖度として測定しているので、先端の値を表示しています。また、イチゴは個体差の大きい果物です。美味しそうに見えるイチゴを測定して、美味しそうに見えるイチゴを販売していますが、全部同じ糖度ではないと思います。ご了承ください。